「子供が宇宙語を話しているみたい」と言われることがあります。
まだ言葉になりきっていない音をつなげて、本人は一生懸命お話しているように見える。大人には意味がわからないけれど、表情や身ぶりを見ていると、何かを伝えようとしていることだけはよくわかる。そんな幼児期ならではのかわいらしいおしゃべりを、一般的に「子供の宇宙語」と呼ぶことがあります。
このページでは、赤ちゃんや子供が話す「宇宙語」について、喃語との違いやいつ頃まで続くのか、親ができる関わり方や心配なときの目安まで、わかりやすくご紹介します。
子供の宇宙語とは
子供の宇宙語とは、医学的な正式名称というより、赤ちゃんや幼児が話す「意味がはっきり聞き取れない言葉」を表す、日常的な呼び方です。
たとえば、「あぶだだ」「たったーうー」「にゃむにゃむ」「あーちゃらら」など、大人には言葉として聞き取れないけれど、子供本人は何かを話しているように見える発声があります。
このような言葉は、単なる意味のない音ではなく、発声の練習、口や舌の動かし方の練習、周囲の人とのやり取りの練習として大切な時期に見られるものです。
つまり、子供の宇宙語は「まだ言葉が完成していない状態」ではありますが、言葉が育っていく途中の自然な表現と考えることができます。
喃語と宇宙語の違い
赤ちゃんの発声としてよく使われる言葉に「喃語(なんご)」があります。
喃語とは、「あー」「うー」「ばばば」「ままま」など、赤ちゃんが発する言葉になる前の音のことです。一般的には、生後数か月頃から少しずつ見られ、成長とともに音の種類が増えていきます。
一方で、一般に「宇宙語」と呼ばれるものは、喃語よりも少し進んで、まるで文章のように長く続いたり、抑揚があったり、大人の会話をまねているように聞こえたりすることがあります。
わかりやすく言えば、喃語は「音の練習」、子供の宇宙語は「会話のまね」や「言葉になる前のおしゃべり」に近いものです。
子供の宇宙語はいつから始まる?
言葉の発達には個人差がありますが、赤ちゃんはまず泣き声で気持ちを伝え、やがて「あー」「うー」といった声を出すようになります。その後、「ばばば」「まんまんま」のような音が増え、少しずつ周囲の人とのやり取りらしい発声になっていきます。
1歳前後になると、「まんま」「わんわん」「ママ」「パパ」など、意味のある言葉が少しずつ出てくる子もいます。ただし、言葉が出る時期には大きな個人差があり、早い子もいれば、ゆっくりな子もいます。
子供の宇宙語は、こうした言葉の発達の途中で見られやすく、特に1歳前後から2歳頃にかけて「何かを話しているけれど、まだはっきりした言葉にはなっていない」という姿として見られることが多いです。
子供の宇宙語はいつまで続く?
子供の宇宙語がいつまで続くかは、子供によってかなり違います。
1歳半頃から2歳頃にかけて単語が増え、2語文、3語文へと進んでいく子もいれば、しばらく宇宙語のようなおしゃべりが続いたあと、急に言葉が増える子もいます。
3歳頃になっても、発音が不明瞭だったり、子供独特の言い回しが残ったりすることは珍しくありません。特に、長い文を話そうとすると、まだ言葉が追いつかず、宇宙語のように聞こえることがあります。
大切なのは、「いつまでに完全に消えるか」だけを見るのではなく、言葉の理解、身ぶり、表情、指さし、周囲への関心、やり取りの様子などを総合的に見ることです。
子供が宇宙語を話す理由
子供が宇宙語のような言葉を話すのは、言葉を覚える途中で、耳、口、脳、心が一緒に成長しているからです。
子供は大人の言葉を聞きながら、音のリズム、抑揚、間の取り方、表情、身ぶりを少しずつ学んでいます。まだ正しい単語として話せなくても、「話すこと」「伝えること」「返事をもらうこと」の楽しさを感じています。
そのため、宇宙語のようなおしゃべりには、次のような意味があると考えられます。
- 口や舌を動かす練習
- 声の出し方や音の組み合わせの練習
- 大人の会話をまねる練習
- 気持ちや要求を伝える練習
- 人と関わる楽しさを覚える練習
つまり、宇宙語は「言葉になっていないから意味がない」のではなく、言葉が育つ前の大切なコミュニケーションでもあります。
子供の宇宙語への接し方
子供が宇宙語のように話しているときは、無理に正しい言葉へ直そうとしすぎなくても大丈夫です。
まずは、「うんうん」「そうなんだね」「それがほしかったのかな?」と、子供が伝えようとしている気持ちを受け止めてあげることが大切です。
たとえば、子供がコップを指さしながら「あったった」と言ったら、「お水が飲みたいんだね」「コップ、あったね」と、大人が自然な言葉にして返してあげます。
このように、子供の宇宙語を否定せず、大人が正しい言葉をそっと添えることで、子供は「自分の言いたいことが伝わった」という安心感を得ながら、少しずつ言葉を覚えていきます。
やってあげたい関わり方
子供の言葉を育てるために、特別な教材や難しい練習が必ず必要というわけではありません。日常の中で、親や周囲の大人がたくさん話しかけることが、言葉の土台になります。
- 子供の目を見てゆっくり話す
- 子供が見ているものを言葉にする
- 「りんごだね」「赤いね」「おいしいね」と短く伝える
- 絵本を一緒に見る
- 歌や手遊びを楽しむ
- 子供の発声に笑顔で反応する
子供にとって、言葉は勉強として覚えるものというより、安心できる人とのやり取りの中で自然に育っていくものです。
心配しすぎなくてよいケース
宇宙語のようなおしゃべりが多くても、次のような様子がある場合は、発達の途中として見守れることも多いです。
- 名前を呼ぶと振り向く
- 大人の言っていることをある程度理解している
- 指さしや身ぶりで伝えようとする
- 目が合う、笑い合うなどのやり取りがある
- 少しずつ言える音や言葉が増えている
- 好きなものや人への反応がはっきりしている
言葉そのものがまだ少なくても、「伝えたい気持ち」や「人と関わろうとする様子」が育っているかどうかは、とても大切なポイントです。
相談を考えたいケース
一方で、心配な様子がある場合は、早めに小児科、自治体の乳幼児健診、保健センター、言語聴覚士などに相談してみると安心です。
- 音への反応が弱い、呼んでも振り向きにくい
- 目が合いにくい
- 指さしや身ぶりが少ない
- 言葉の理解がかなり少ないように感じる
- 2歳を過ぎても意味のある言葉がほとんど出ない
- 以前できていた言葉や反応が減った
- 保護者が強い不安を感じている
これは、すぐに何かの病気や障害と決めつけるためではありません。子供の発達には個人差があるからこそ、心配なときに専門家へ相談し、必要であれば早めに支援につなげることが大切です。
子供の宇宙語と発達障害の関係
「宇宙語を話す子は発達障害なのでは?」と不安になる方もいますが、宇宙語のようなおしゃべりがあることだけで、発達障害かどうかは判断できません。
幼児期には、言葉の出方、発音、会話の進み方に大きな個人差があります。言葉がゆっくりでも、理解や身ぶり、表情、遊び、人との関わりがしっかり育っている子もいます。
反対に、言葉の数だけではなく、呼びかけへの反応、視線の合い方、こだわりの強さ、遊び方、生活全体の様子などを見て、専門家が総合的に判断することもあります。
そのため、ネットの記事だけで判断するのではなく、気になる場合は健診や専門機関で相談するのが安心です。
おわりに
子どもの宇宙語とは、赤ちゃんや幼児が言葉を覚えていく途中で見られる、意味がはっきり聞き取れないおしゃべりのことです。喃語、発声の練習、会話のまね、気持ちを伝える練習などが混ざりながら、少しずつ言葉へと育っていきます。
大人には意味がわからなくても、子どもにとっては大切な表現です。否定したり、無理に直したりするよりも、「伝えようとしてくれたんだね」と受け止めながら、自然な言葉を添えて返してあげることが、言葉の成長を支える関わりになります。
そして、「宇宙語」という言葉には、子どもの発達過程で使われる意味と、スピリチュアルの世界で使われる意味があります。興味のある方は、下記のページもご覧ください。